初心者でもわかりやすい「トレンドライン」を使った株の売買方法

株で損はしたくない。けど、どこで買って、どこで売ればいいのかよくわからない。

初心者の時は「このへんかなと思って株を買うと下がって、もうダメだと思って売ったら上がりはじめる」ということがよくあります。

できるだけ損を防いで、「どこで買えばいいか・売ればいいのか」を判断するのに「トレンドライン」を使ったテクニカル分析があります。

トレンドラインの基本「トレンドラインの引き方」と「トレンドラインを使った売買タイミング」について、現物取引を想定した場合で紹介します。

[lwptoc]

初心者でもわかりやすい「トレンドライン」を使った売買

トレンドラインを使った売買では、株価が「上昇しているか」「下落しているか」を線(ライン)を引いて確認し、その線に基づいて売買を行います。

「日足チャート」を使った「スイングトレード」に向いています。週足などを分析する長期投資にはあまり向いていません(すごい先のことは、分析しても分かりません※コロナ等)。

実際にトレンドラインを使て売買する場合は、下記の手順で作業を行います。

「トレンドライン」を使った売買の手順

  • トレンドラインを引く
  • 株価の現在の状態を確認する
  • 「買い」「売り」「待ち」を決める

これだけなので、「トレンドラインを引く」ことがとても重要です。

トレンドラインの引き方は、チャートが「上昇している場合」と「下落している場合」で線の引き方が違います。次からトレンドラインの引き方について紹介します。

「上昇している場合」のトレンドラインの引き方や売買タイミング

チャート(日足)がぱっと見、上昇傾向にある場合のトレンドラインの引き方を説明していきます。

「上昇している場合」のトレンドラインの引き方

チャート(日足)が上昇している場合は、2点以上の安値を結んで線を引きます。

安値を結んで引くので、日足の下側に線を引くことになります。そして、トレンドラインは、右上がりの線になります。これが「上昇トレンドライン」です。

上昇トレンドラインでチャート(日足)が反転して、下値を切り上げつつ、前回の高値をこえることができれば、今後も上昇すると判断します。

ただし、引いた線でキレイに反転しなかったり、横に移動することもあります。トレンドラインを割った時は、いつでも損切する覚悟が必要です。

「上昇トレンドライン」を使った買いのタイミング

買いのタイミングは、チャート(日足)がトレンドラインで反転して、上に行くようなら買いを入れます。

「上昇トレンドライン」を使った利食いのタイミング

利益確定の売りのタイミングは、「下値を切り上げていない」「上値を切り下げてきた」「短期移動平均線(5日線)を下回った」などの条件が出てきた時です。「利食い千人力」なので利益確定は大切です。

「利食い千人力」とは、買った株が上がっても、売却しなければ利益は確定しません。利益がでているうちに売却して利食いすることは、千人を味方にするのと同じくらい価値があるという投資の格言です。
利益がでていたのに、まだ上がると思って持っていたら、結局下がって含み損になってしまったということもよくあります。

「上昇トレンドライン」を使った損切のタイミング

損切のタイミングは、トレンドラインを下に抜けた時です(その前に利確すべき)。ですが、下図のように少し抜けてすぐ帰ってくる場合もあるので、3%までの含み損は許容してそれを超えたら損切するというルール設定が重要です。

基本は、反転すると予想したはずのトレンドラインで反転しなかったので、一度損切する覚悟が必要です。ここから先、帰ってくるという予想も外れる可能性があります。

「今日は様子見して翌日も下げるなら損切」、「雰囲気的にもどってこなそうなので損切」という判断力が大切です。

「下落している場合」のトレンドラインの引き方や売買いタイミング

チャート(日足)がぱっと見、下落傾向にある場合のトレンドラインの引き方を説明していきます。

「下落している場合」のトレンドラインの引き方

チャート(日足)が下落傾向にある場合は、2点以上の高値を結んで線を引きます。

高値を結んで引くので、日足の上側に線を引くことになります。そして、トレンドラインは、右下がりの線になります。これが「下降トレンドライン」です。

この下降トレンドラインでチャート(日足)が反転して、上値を切り下げつつ、前回の高値を切り下げてきたら、今後も下落と判断します。

こちらも下降トレンドラインでキレイに反転しないことがあります。上に抜けたり、横にいったりして、結局下げるということもよくあります。

「下降トレンドライン」を使った買いタイミング

下落中は、基本的に買いタイミングはありません。下落がストップして、上昇しはじめたところが「買いのタイミング」です。

それがどこかというと、上昇トレンドラインが引けるかどうかというポイントです。つまり、2点以上の安値を結んだ線が右上がりになるかどうかを調べます。

下落はいつかストップして、下降トレンドラインを上抜けるようになります。そして、チャート(日足)も実体がなくなって、横に移動しはじめたら様子見します。

そして、上値も下値も切り上げて、上昇トレンドラインが引けるようであれば買いを入れます。

「下降トレンドライン」を使った損切のタイミング

しかし、気を付けないといけないポイントがあります。それが、反転したと見せかけて、再度下げ始めるダマしです。

下値を切り上げていて、上昇トレンドラインが引けても必ず上昇していくとは限りません。

できるだけダマしにひっかからないようにするには、短期移動平均線(5日線)が上向き(右上がり)になっているかを確認します。

短期移動平均線が、下向きの場合は上昇トレンドラインが引けたとしても様子見します。短期移動平均線が、上向きになったら買います(※上記画像の場合4番目の上昇トレンドラインで短期移動平均線が上向きになっているので買いをいれます)。

「トレンドライン」を使って買いタイミングの失敗を減らす

「株をはじめたばかりの時」や「大きく儲けたい、損をしたくない」と思ったりすると自然と「逆張り」してしまいます。

「逆張り」でよくある失敗が、「急落をチャンスと思って、すぐに購入してしまう」ことです。大幅に下落したということは、そこからさらに下がるリスクを含んでいるということです。
※もちろん、チャンスで急騰することもあります。

相場の格言に「落ちるナイフはつかむな」というのがあります。急落時の投資は落ちてくるナイフをつかむようなもので、どんなに魅力的な銘柄でも底を打ったのを確認してから投資すべきという意味です(ナイフも床に落ちて止まってから拾えばいい)。

トレンドラインを使った売買では、トレンドラインを引くのに、少なくとも2つの安値や高値が必要になります。そのため、数日は様子見する必要があり、落ちるナイフを掴まなくてすむようになります。

ちゃんとトレンドが反転したのを確認してから買った方が、儲かる確率も高くなり損失も減らすことができます。

反転したタイミングで購入するので、高値でつかんだ時のようなプレッシャーがなく、損切したときも少額の損失ですみます。

「トレンドライン」を使った株の売買で参考にした動画

みずほ証券の公式チャネルの動画です。「トレンドライン」の基本を説明している動画です。

「トレンドライン」を使った株の売買で参考になる本

株価チャートを使ったトレンドラインの引き方や売買方法などを解説している本です。古本なら100円以下で購入できます。トレンドラインを学びたいなら買って損はないです。

「トレンドライン」を使った株の売買まとめ

トレンドラインを使った売買では、トレンドラインを引くための銘柄探しと、チャンスがくるまで(上昇トレンドになるまで)待つのも大切です。

トレンドラインがひければ、前よりも負けが減ります(私は減りました)。損切でも自分の納得いく損切ができます。

後は、ひたすらチャートにトレンドラインを引いて、実践することで早く自分のものにできると思います。

銘柄探しはSBIの「チャート形状銘柄検索ツール」が便利です。
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画像出典:Pikisuperstar – jp.freepik.com によって作成された business ベクトル

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