投資部門別株式売買状況とは、東京証券取引所が、投資部門(法人、個人、海外投資家、証券会社)ごとの売買について、株枚数と金額でそれぞれまとめた資料です。
対象となる市場は、東証、名証2市場の1部、2部とマザーズ、JASDAQなどの合計(全49)が対象となっています。
週間、月間、年間で集計されており、週間データは毎週第4営業日(通常は木曜日、祝日等非営業日がある場合は後ろ倒し)午後3時に資料が掲載されます。
※掲載場所は後述します。
誰がどのくらい株の売買を可視化することで何が分かるのかを紹介します。
投資部門別株式売買状況から分かること
投資部門別株式売買状況で注目しておくとよいのが、「海外投資家」の動向です。
海外投資家の動向を掴む
資料を見るとわかりますが、海外投資家の投下している資金は個人の倍以上です。つまり「海外投資家」が売り始めたら、何かしらの株が下がる可能性があるといえます。
天井では海外投資家の売り、底値圏では海外投資家の買いをチェックしておくと、トレンドにのれる可能性があります。
ただし、あくまで動向なので、これによって日経が確実に下がるとか、個別株が確実に下がるというわけではなく、何かしらの株が下がっている可能性があるという目安です。
なんか、動きが鈍いなと思ったら、海外勢が売っていたのか・・・という感じです。
投資部門別株式売買状況の見かた
投資部門別株式売買状況は、日本取引所グループが発表しています。
資料の確認方法
投資部門別売買状況のページでは、週間、月間、年間とあるので、確認したい資料を選択します(画像では週間を選択しています)。
次に、枚数と金額の資料がありますが、「金額」のPDFファイルを選択します。エクセルよりもPDFファイルの方がまとまっていてわかりやすいです。
PDFファイルを開くと、ページが何枚かあるのですが、全市場がまとまった一番最後のページに移動します。
ページタイトルが「投資部門別 株式売買状況 二市場一・二部など[金額]全49社」となっています。
週間なので、前週分が左側、最新週分が右側に表示されます。そして、2番目の表示に「法人、個人、海外投資家、証券会社」の売買が書かれています。
この中で、一番右側の「差引き」の列が、マイナスになっていると「売り越し」、プラスであれば「買い越し」です。
下記の図だと、法人と海外投資家は売り越し(株を売っていた)で、個人と証券会社が買い越し(株を買っていた)だったことが分かります。